
世の中には様々な取引があります。そして取引に関して、売ったり買ったりする時、直接取引するのではなく、その取引の間に第三者(専門の人間など)が入る事全般を『仲介』と言います。この時、双方の間に入る第三者に支払うお金が所謂『仲介手数料』と言う言葉の意味になります。
不動産取引の場合この仲介を『媒介』ともいいます。

宅建業法上、不動産取引に掛かる仲介手数料は大分類して2つあります。
1・売買物件の仲介時に掛かるモノと、2・賃貸物件の時に掛かるモノです。
これをさらに区別しますと、賃貸物件の時であれば貸主(いわゆる大家さん)が支払うものと借主(入居者)が支払うものと2種類があります。同じように売買物件であれば、売主が支払う仲介手数料と買主が買うときに支払うモノがあります。それぞれについて説明してみたいと思います。
これらの不動産仲介(媒介)と云うものは、宅建業者にしか許されておりません。そして、宅建免許を持たない者が、不動産の取引に際し仲介手数料を請求する事は法律違反になります。また、この時受け取れる報酬の上限も宅建業法によって決まっております。(のちほど書きます。)
受取る金額に対し「仲介料」という名目でなく「不動産購入手数料」とか「不動産手数料」「購入手数料」などと、名前だけを変えても意味は全く同じですから、上限の金額は全く同じです。そして、宅建免許を持つ者以外がこの様な仲介行為をしてもいけません。

売買時の中でも、先ずは不動産を売却する時の仲介行為をご説明します。一般の方が不動産を売却される場合、自分が住んでいる家の外にいきなり、『この家・売ります』とは書きづらいものです。
ですから、法的に知識、資格を持った者が『おおよそどれぐらいで売ったら良いのか?、どのように売ったら良いのか?』 を客観的にアドバイスし、具体的な売却プロセスを説明するのです。
その後媒介契約を結び、不動産業界の流通システムに乗せるか又は、大きく広告等でアピールしていくか になる訳です。
売却に際しては広告の法規制はかなり細かく定められており、ちょっとした文言、意味の違いでも広告違反になってしまいますので、一般の方にとって自ら物件を広告にし売り出す事はかなりハードルが高いと言っていいでしょう。
上記の事から見ましても、法整備は”売却者”よりも”購入者(消費者)”側にとって分かり易く、かつ保護的に行われていると言えます。
ですから、このような手続きを依頼し、また様々な契約書類の作成してもらい、時には広告の依頼をする事の報酬が売却時の仲介手数料と成るわけです。(広告を依頼した場合はその代金は仲介手数料には含まれません。また最近は広告を依頼した場合、広告代金は別途必要になる場合が多くなってきています。)
不動産業者と売買を取引するにあたり、仲介の依頼の契約をします。これが、『媒介契約』と云うものになります。細かくなりますが、この契約にも3形式があります。その内容の概略は以下の通りです。(媒介について詳しくは用語集へ)
1・専属専任媒介契約
媒介を依頼した側は重ねて他の宅地建物取引業者に依頼する事はできません。
自ら発見した相手方と媒介者を無しの売買・交換の契約をする事ができません。
2・専任媒介契約
媒介を依頼した側は重ねて他の宅地建物取引業者に依頼する事はできません。
自ら発見した相手方と契約する事ができます。
2・一般媒介契約
媒介を依頼した側は重ねて他の宅地建物取引業者に依頼する事ができます。
自ら発見した相手方と契約する事ができます。(所謂自由な契約形態と言えます。)
これらの媒介契約(国土交通省の定める書式)を結ぶ時には、仲介手数料を定めるのですが、その部分は”媒介報酬額”と書いてある部分になります。
【取引額 200万円以下の場合】・・・・・・・取引額×5%
【取引額 200万円超400万円以下】・・・取引額×4%+2万円
【取引額 400万円超】・・・・・・・・・・・・・・取引額×3%+6万円
(消費税は別途かかります)
しつこい様ですが、上記の方法で計算される仲介手数料の金額はその上限なのです。つまり、安い分には構わないのです。
弊社では現在、これらの費用を低く抑える事に努めている訳ですが、先ほども書いたのですが売却依頼を受けた時の方が事務的コストがはるかに掛かってしまうのが現在の状況です。
逆に購入の場合ですと、売却のハードルが高い訳ですから、購入者は以前に比べると安心して購入できるのです。
今は会社の方針としても、不動産業界全般としても、先ずは”物件をしっかりする”事に重きを置いています。弊社ばかりでなく、不動産業界全体がこのように動いている事、”売主”に義務付けられている事、これらが、私達e不動産が推進する”不動産購入時の仲介手数料・無料化”を実現できた大きな要因なのです。
長々と書きましたが、このような時勢でありますから、申し訳ございませんが、売却をご希望される場合では仲介手数料無料のサービスはしておりません。そのかわり、購入の時はできるだけ無料に近づけてサービスをさせて頂きます。
この記事を書いています私は不動産関連で15年以上の勤務をしております。現在では考えずらいかも知れませんが、15年前は非常に”不動産購入の希望者”が多く、市場に出回る”売却物件”は非常に少ない状況でした。
こと、南道路の物件などは奪い合いになる時もあり、表示している金額より値上がりした価格で契約になった事もありました。新築物件であれば、完成する前に売れてしまう事がほとんどでした。
15年ほど前はこのような状況でしたから、購入時に掛かる仲介手数料は”よくぞ物件を見つけてくれた!”というような感覚の報酬であったようです。
住宅金融公庫の現在の基準では50㎡以上で初めて融資が受けられるのですが、かつては住宅難でしたから、50㎡以上はぜいたくな住居と云う事で融資が受けられなかったのです。この事が今では考えられないほどに住宅を取得する事が困難であったかを物語ります。
そのような状況が続く中でたくさんの問題も起きました。(手抜き工事、耐震偽装などがその一例です。)
問題が発生するに連れて、仲介手数料の意味合いも変化してきました。その報酬の意味合いは次第に”不動産購入者の保護、詳細な情報の開示”へと変化して行きました。
その時代にわれわれの様な営業マンが良く質問を受けたのは、『ここの建築会社はどんな保証を付けてくれるのでしょうか?』とか『ここの地盤、造成工事はしっかりしていますか?』などと云う言葉でした。
このような言葉は今も聞かれる事ではありますが、法整備がされている現在と消費者保護の法律が無い過去とでは全く意味が異なる様に思います。現在は新築物件に大きな瑕疵があれば業者側の明らかな過失と云う判断になり、処分を受けるのです。そして、重要事項説明書などは、過去の文章に比べ3、4倍の量で情報を開示する様になったのです。
新築住宅であれば、主要構造部、建物の設計、地盤(造成)など多くの部分を保証する事になってきています。いまは個人が売主である事よりも、業者売主である事の方が厳しく指導されるのです。
これらの流れの中で、最近では物件の売主が【個人】よりも【業者】であった方がむしろ、紹介がしやすくなってきたのです。
現在の不動産仲介のシステムであれば、売主さんが業者であれば、仲介手数料が売主さんから頂ける場合がほとんどです。そして、物件を仲介する我々自身としても、法規制の基、現在では売主さんを『疑心暗鬼』でみる事が大変減りました。これは不動産購入をする人にとって大変意味のある事になりました。
そうは言っても、調査は可能な限り詳細を尽くしますし、売主業者さんを調査したりもします。現在の不動産購入時の仲介手数料の意味合いは、物件調査とともに価格交渉役的なものが出てきていますでしょうか。若干そのように感じております。
そして、もっとも仲介業務で大事なのは『物件をありのままに説明する』事です。
もっときつく言えば、『物件のデメリットをどれだけ言えるか』と云うところでしょうか。この部分は、売主直売ではかなり難しくなる部分ではないでしょうか?
今やその部分が『不動産仲介』と云う業務の心臓部分になって来ているのです。我々からしますと、このようなサービスが”無料”であるという事はかなりお得な気も正直致します。
新築分譲物件の売主さんはいずれも洩れず、その物件にほれ込んで企画、建設をするものなのです。誰しも、自分の作った物を悪く言われていい想いはしませんよね。そして、その思い入れが物件の購入者には時として危険になるのです。
一方、不動産仲介業と云うものは相当数の物件を見ますし、重要事項説明の義務も発生しますので慎重に物件を見ます。また、住宅ローンについても複数の金融機関をあたるつもりであれば、不動産屋に仲介してもらう方が選択肢は増えます。多くの建売分譲会社はメインバンクからの借入に依存しプロジェクトを行っております。そんな中では複数銀行の比較はしにくいと言えます。ですから売主直売ではなく
同じく物件購入時の仲介手数料が無料なのであれば、不動産仲介を専門としている業者に仲介をお願いした方が圧倒的に得と言えます。

よく知られているのが、アメリカでは売却側が6~7%の仲介料を払って、買主側は払わないのが普通のようです。お近くの韓国では物件が住宅、非住宅で%が違うようです。面白い事にドイツでは地方ごとに違うらしいのです。
アメリカでは仲介手数料の6%を浮かすため、インターネットを使い個人同士の取引が一時流行りました。しかし、それなりの法知識が無い個人間では紛争や詐欺紛いの行為が絶えず、すぐ下火になったそうです。
世界的な傾向と言えるのは、発展途中の社会では買主側が仲介手数料の負担をするケースが多くなっていて、社会全体が成熟を迎えるにつれて、売却側の規制が厳しくなって行く為、不動産売却側の手数料が増えていくようです。
消費者保護の観点で言えば、アメリカは他国からの投資も多いので、法整備が進んでいるようです。グローバルスタンダードとか、米国追従の歴史から見れば日本の行く方向も”買主保護””仲介料、売主負担”なのでしょうか?
で、あれば仲介手数料料上限を6%にして頂けると嬉しいのですが・・・ おっと、つい愚痴ってしまいました。
こういった、法整備などは時代やニーズと共に変化しますし、世界各国の仲介手数料率を見ても案外バラバラであって一概に言えるものではなさそうです。
サブプライムローン問題などでアメリカのグローバルスタンダードもゆらいでいます。激動の時代の中では、一寸先を読む事すら難しい状況です。
今私達イー不動産にできる事は、経費削減などの企業努力を繰り返し、できるだけ不動産仲介手数料を引き下げつつも、安心できる取引をご提供する事です。ふんぞり返った不動産屋などはもはや時代遅れなのです。我々は質の高いサービス(不動産仲介業務)を低コストで皆様にお届けしたいのです。


誤解が無い様に書きたいのですが、賃貸の場合、よく『ゼロ・ゼロ物件』とうたって、敷金・礼金・仲介料を全く取らない業者が結構あります。これらの業者に見られるのは居住用の賃貸契約自体を”施設の鍵・使用契約”として契約を締結している事があります。
新聞等でも報道されましたが、こういった手法で実質の賃貸契約を、倉庫などの使用に見せかける行為は”脱法”的であり、我々としても容認できない行為と考えております。
『仲介手数料・無料』と検索すればこの様な業者も数多くヒットする事でしょう。しかし我々はこういった業者では決して在りません。
あと貸主さんが自分で入居者を募集する場合ですが、このような場合も仲介料(不動産手数料)が要りません。この場合の取引は貸主・借主双方の直接取引になる訳ですから、仲介行為が介在しません。
このようなケースで”貸主”=”不動産業者”の時であっても仲介手数料はいらない訳です。
売買の時と同じようにこちらでも”無料化”の傾向は顕著になって来ています。こちらでも買手市場になって来ているのでしょう。賃貸の場合の法令上の仲介手数料は以下の条文ように『宅建業法報酬額規定』に定められています。
宅地建物取引業者が宅地又は建物の貸借の媒介に関して依頼者の双方から受けることのできる報酬の額の合計額は、当該宅地又は建物の借賃 (当該貸借に係る課税資産の譲渡等につき課されるべき消費税額及び当該消費税額を課税標準として課されるべき地方消費税額に相当する額を含まないものとし、当該媒介が使用貸借に係るものである場合においては、当該宅地又は建物の通常の借賃をいう。以下同じ。) の一月分に相当する金額以内とする。この場合において、居住の用に供する建物の賃貸借の媒介に関して依頼者の一方から受けることのできる報酬の額は、当該媒介の依頼を受けるに当たって当該依頼者の承諾を得ている場合を除き、借賃の一月分の二分の一に相当する金額以内とする。
要は貸主・借主の双方から受け取れる仲介手数料の合計額は『賃料の1ヶ月』と云う事になります。



